ここでは、以下のような、教育関連の支出があった場合、またはその他の税制優遇制度についてまとめています。
学生ローン利息の支払いがあった場合
Student Loan Interest Deduction (学生ローン利息控除)で最大$2,500の所得控除を受けられる可能性があります。詳細は下記およびIRSのサイトをご確認ください。
大学の学費の支払いがあった場合
学生一人につき年間最大$2,500の税額控除を受けられる(支払い税額が減額される)可能性があります。American Opportunity Tax Credit (AOTC)。このCreditに該当しない場合でも、Lifetime Learning Credit (LLC)で最大$2,000の税額控除を受けられる可能性があります。詳細は下記およびIRSのサイトをご確認ください。
子供の教育資金を貯める際の税制優遇制度を知りたい
将来の教育費用の準備のための金融口座で、収益が非課税でかつ、適格な教育費に使用する場合は非課税となる制度が大きく二種類あります。529 Plan (Qualified Tuition Plan) とCoverdell ESA (Education Savings Account)です。詳細は下記またはIRSのサイトをご確認ください。
1. Tax Deduction (所得控除)
Student Loan Interest Deduction (学生ローン利息控除)
年間に支払った学生ローンのうち、所得に応じて最大$2,500を所得から控除できます。これはItemized Deductionだけでなく、Standard Deductionを選択した場合でも適用可能です。
MAGIが$200,000($100,000)以上あると控除は受けられません。
詳細はこちらで確認してください。
IRS: Topic no. 456, Student loan interest deduction
2. Tax Credit (税額控除)
二種類の税額控除があります。一般的に大学に進学した場合に利用するのがAmerican Opportunity Tax Credit (AOTC)で、それを利用できない場合により制限が緩やかなLifetime Learning Credit (LLC)を検討できます。
AOTC (アメリカン・オポチュニティ・タックス・クレジット)
- 最大控除額: 資格のある学生一人につき、年間最大 $2,500。
- 仕組み: 対象となる教育費の最初の $2,000 の100%、次の $2,000 の25%が控除されます。
- 還付の可能性: クレジットの最大 40%(最大 $1,000) が還付可能 (refundable) です。これは、たとえ納税額がゼロであっても、還付金として戻ってくる可能性があることを意味します。
- 対象:
- 高等教育機関(大学など)の最初の4年間の学生。
- 学位またはその他の公認された教育資格の取得を目指している必要があります。
- 少なくとも1学期、パートタイム以上の学生として登録している必要があります。
- 各学生につき最大4年間請求可能です。
- 所得制限 (MAGI):
- 全額控除: 調整後総所得(MAGI)がSingleで $80,000 以下、MFJで $160,000 以下の場合。
- 控除のPhase-out: MAGIが上記金額を超えると、控除額は徐々に減額されます。
- 控除不可: Singleで $90,000 以上、MFJで $180,000 以上の場合、控除の対象外となります。
Lifetime Learning Credit / LLC(生涯学習クレジット)
- 最大控除額: Tax Returnごとに、最大 $2,000(学生ごとではありません)。
- 仕組み: 対象となる教育費の最初の $10,000 の20%が控除されます。
- 還付の可能性: 還付不可 (nonrefundable) です。納税額をゼロまで減らすことはできますが、還付金は発生しません。
- 対象:
- 大学院を含むすべての高等教育の年が対象。
- 学位取得を目指していなくても、仕事に必要なスキルを習得または向上させるためのコースも対象です。
- 請求できる年数に制限はありません。
- 所得制限 (MAGI): AOTCと同じですSingleで $90,000 以上、MFJで $180,000 以上で控除不可)。
重要: 同じ学生について、同じ年にAOTCとLLCの両方を請求することはできません。
3. Other Tax Benefits
これらは主に、教育資金の貯蓄に使用できる税制優遇口座に関するものです。
Qualified Tuition Programs (529プラン)
- 概要: 適格な教育費のために貯蓄するための投資口座です。
- 税制優遇: 口座内の収益は非課税で増え、適格な教育費(授業料、手数料、書籍費など)に使用するために引き出す場合も非課税になります。
- 年間拠出額:連邦は無制限、各州もほとんどの場合教育資金を賄うには十分に大きいです。
- 所得制限:なし
- 州の優遇措置: 多くの州では、529プランへの拠出金に対して州税の控除またはクレジットを提供しています。
カバーデル教育貯蓄口座 (Coverdell Education Savings Accounts / ESAs)
- 概要: 受益者の教育費の支払いのために設立された信託または管理口座です。
- 税制優遇: 収益は非課税で増え、適格な教育費に使用するために引き出す場合も非課税です。
- 年間拠出額:$2,000/学生/year が上限
- 所得制限:あり。2025年はSingleは$110,000, MFJは$220,000からphase-out(拠出額上限の減額)が始まります。
- 対象: 幼稚園から高校(K-12) および高等教育の両方の費用に使用できます。
- 注意点: 年間の拠出額に制限があります(現在は受益者一人につき年間 $2,000)。
